2012年5月20日日曜日

輪島の朝市の昔の思い出

今から「50年以上前の輪島の朝市」の思い出!

当時は輪島には、野菜や魚を販売するお店は無かったように記憶をしています。終戦間もなく衣料や金物・駄菓子屋・食料品・その他小さな専門店しかありませんでした。
輪島の住民の方は魚と野菜は朝市を利用して調達をしていました。又輪島には朝市の他にリヤカーで魚を売り歩く「振り売り」と呼ばれる方も沢山います。当時は家で輪島塗の仕事をしている方も多く、玄関先まで魚を売りに来てくれる「振り売り」の方を大変重宝に感じていました。振り売りの方も市場に仕入に行くと、お客様のイメージが浮かぶ位にお客様と密着した商いをしていました。「今日は〇〇家のおばーちゃんの誕生日だからおばーちゃんの好物の鯛を仕入れて行こうとか?…

野菜にしても朝採りの完熟した野菜が朝市に並んでいました。その頃から輪島の住民の方は完熟した、美味しい野菜を食べていました。(輪島の方は口が超えている、とはこの様なところから来たのではないかと思います)
やがて観光ブームが来て、朝市も観光客の観光コースになりました。   ある日観光客の方が朝市のおばちゃんからトマトを買って後ろの水道の水で洗ってもらって、その場で丸ごと食べ始めました。
その時の声を今も覚えています。「美味しい!このトマト何でこんなに美味しいの!」「こんな美味しいトマト生まれて初めて食べた」…今でこそ店頭には完熟トマトも販売していますが、当時は流通の仕組みで完熟トマトが店頭に並ぶ事はありませんでした。

そんな日本3大朝市と呼ばれる「輪島の朝市」も時の流れで地元の利用客が少なくなって今では「観光朝市」に変化して来ました。ピーク時程ではありませんが、今でも能登半島の観光の目玉として「輪島の朝市」へは沢山のお客様に来て頂いています。
大切な事は今後「輪島の朝市」も沢山の観光客の皆様の支持を頂き期待に応え続ける事で観光客・交流人口が増加する輪島らしさ・もてなし・品揃え・鮮度・価格・その他末永く継続可能な「輪島の朝市」を目指して市民全員で知恵を出し合いたいものです。 「輪島の朝市」は輪島の財産です。

輪島から朝市が消えた事を考えると・・・・・その前に何とかしなくては・・・・・